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パラフィンパックの効果は?ネイルサロンのハンドケアメニュー事情

ネイルサロンやエステなどで「パラフィンパック」というパックのメニューがあるのを見たことありますか?
聞いたことはあるけれど、やったことがないという方も多いのではないでしょうか?
今回はホームケアやネイルサロンにおいてのパラフィンパックの効果と意義についてお伝えします。
また、サロンワークでジェルネイル以外に客単価をアップする方法にお悩みの方、お客様の満足度を上げるオプションメニューの作り方を紹介します。
これから自宅サロンを開業する方、必見ですよ!
パラフィンパックとは
パラフィンパックとは、保湿成分などが含まれた温熱のロウのパックです。
温かく溶けたロウの中に手を数回入れてロウの膜を作ったあとラップなどに包み、冷めないようにヒートミトンに手を入れて数分ほど置いたら、最後にロウの膜をはがしていきます。
主な効果としては、温熱によるリラクゼーション効果、保湿効果、毛穴につまった老廃物がロウとともに取れることによる美白効果等が挙げられます。
手だけではなく、フットやボディにも使用することができます。
フットは直接足を入れますが、ボディの場合は広範囲になるため専用のハケで塗っていきます。
用意する設備・かかる費用
用意するものとしてはパラフィンを溶かす機械が必要です。
ネイルサロンでは、セラバスというメーカーがよく使用されています。
小さめの水槽のような形で、パラフィンが溶ける温度を一定に保つ機能があります。
一台約2~4万くらいです。
溶かすパラフィンは一袋約1,000円ほどです。
ピーチやラベンダー等さまざまな香りがあります。
最初は固まっているロウの状態で、パラフィンの機械に入れて数時間ほど溶かします。
液体の状態に溶けたら使用することができます。
実は1袋だけでは使用ができません。
パラフィン本体に手を入れられるくらいの量が必要なので、機械の大きさにもよりますが最低5袋位は必要です。
パラフィンは一度施術してはがしたら、衛生上の理由で再利用することができません。
そのため、パラフィンは消耗品となります。
そのほか、ロウを入れたあとに手をくるむラップが必要です。
これは普通の調理用ラップで大丈夫です。
また、そのままだとパラフィンが冷めてしまい温熱効果が期待できなくなってしまうので、温かさを継続するためのヒートミトンが必要になります。
ヒートミトンは、鍋つかみのような布製のものなら数百円です。
保温効果を期待したいなら、電気のヒート機能がついているものがあり、こちらは数千円ほどになります。
以上から、導入コストは約40,000円ほど、一度の施術料金に換算すると数百円といったところでしょうか。
その他のハンドケアメニュー
ネイルサロンでパラフィンのようなハンドケアメニューを導入したいのなら、他にもいろいろな種類がありますよ。
マスクタイプ
塗布したあと洗い流すタイプのパックです。
海洋ミネラル成分やクレイ(泥)タイプなど様々な種類があります。
ピールオフタイプ
塗ったあとはがすタイプのパックです。
特にハンドケアの場合、片手ケアが終わった後パック材を塗っておけば、もう片方の手をケアしている間に浸透させることができるので作業効率が良いです。
スクラブタイプ
シュガーやソルトなど様々な種類があります。
スクラブの成分が肌の角質を除去してくれるので、なめらかなお肌になります。
スクラブを行ったあとマスクを行えば完璧です。
このご紹介した3つは、パック剤とタオルがあればできます。
パラフィンのように特別な機械は必要ありません。
ネイルサロンにおけるメニューとして
パラフィンパックは、10年程前はどのサロンでも導入をしていました。
パックといえばパラフィンパック、と言っていたほどです。
しかし、時代とともに施術方法が移り変わり、現在は行っているサロンが少ないのが現状です。
通常、パックなどの施術手順は以下の通りとなります。
ハンドケア → スクラブ → マッサージ → パック
しかし、ジェルネイルなどの施術が圧倒的に増えたため、ドライケアではないきちんとしたハンドケアメニューを行わなかったり、ジェル施術後にあまり濡らしたり油分の強いものに浸けたりするとジェルの持ちが悪くなることも考えられるため、いつのまにか減少していきました。
これからのサロン導入について
もし、これからサロン開業などでパックなどのハンドケアメニューを導入しようと思っている方は注意が必要です。
ただメニューに入れただけでは、お客様はお金を払ってまでやりません。
ジェルネイルと異なり、目に見えて満足が分かりづらい施術だからです。
もちろん、お肌には効果があるのですが、エステサロンと同じで一度の施術では劇的な改善はわかりづらく、ご自宅でもホームケアを行い定期的にサロンで施術をしていかないと「指のくすみが白くなった」「なめらかさが持続する」という実感は頂けないでしょう。
これからのネイルサロンでは、効果を訴求していくというよりも、施術をしている過程の心地よさや癒しの時間をサービスとして販売することが大切になります。
使用するクリームやパック、手を洗い流すボウルやタオルに至るまでこだわりのものを使用して、
「一か月に一度の、手のごほうびハンドスパ」のような感じで、ネイルケアとマッサージ、パックのセットコースを作れば、
「ジェルネイルをしたいわけじゃないけれど、ネイルサロンで癒しの時間を味わいたい」
という新たな顧客層を掘り起こすことができるのではないでしょうか。