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【通信・スクール】ネイル検定2級の合格のコツと手順(流れ)

ネイル検定3級に晴れて合格をされた方、次は2級目指して頑張ろうと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
ネイリストとして就職を考えている方も求人広告には「検定2級以上」と条件が記載されており、今やサロン就職に2級は必須資格です。
しかし、ここで注意したいのが2級の求められるレベルです。
合格率が3級が約80%なのに対して2級は約40%です。
実技試験のネイルケアも3級と2級では合格をもらえる基準が全然違うんですよ。
3級と同じように行っていては延々と不合格→再受験なんてことになりかねません。
ここでは、現役ネイルスクール講師が2級の合格のコツをお伝えします。
目次
試験概要
ネイルサロンワークで通用するネイルケア、リペア、チップ&ラップ、アートに関する技術及び知識となります。
試験日
開催は1.4.7.10月の第2日曜に行われる事が多いです。
受験資格
申し込み時にネイル検定3級ディプロマに記載されている認定番号が必要となります。
受験料は¥8800です。
申し込み方法は3級と同様にインターネットか郵便振り込みです。
受験場所
札幌・盛岡・仙台・東京・名古屋・新潟・金沢・大阪・広島・高松・福岡・沖縄の全国主要都市12か所です。
3級のように多数の登録試験会場がないので、新幹線や飛行機などを利用し受験する方も多くいらっしゃいます。
受験会場付近のホテルが混雑する場合もありますので、遠距離受験をされる方は早めに予約を取りましょう。
試験内容
2級は3級と異なり、1分間のインターバルを挟み前半と後半に分かれています。
前半内容を後半に行ったり、後半内容を前半に行うことはできません。
3級と同様にモデルの爪の状態やセッティングの衛生状態を確認します。
前半35分
両手:ポリッシュオフ、ファイリング(ラウンド)、ネイルケア
インターバル1分間
何もできません。タイマーを押すくらいでしょう。
後半55分
チップラップ:左手人差し指
カラーリング:チップラップとネイルアート以外の爪8本にナチュラルスキンカラーのポリッシュを塗布
ネイルアート:右手人差し指にナチュラルスキンカラー以外のポリッシュを塗布し、フラットアートを施す。
アートテーマは「紅葉」
採点基準と求められるレベルについて
2級の採点は各項目5点満点、全部で10項目あり50点満点中38点以上で合格です。
各項目が4~5点は合格、3点以下は不合格となりますので、いかに3ではなく4をもらえるかが合格のポイントとなります。
2級の場合の採点基準や求められるレベルについて解説していきます。
ファイルの仕上がり
ファイルは工程審査で見られています。
動かし方や当て方などが往復がけになっていないか、跳ね上げていないか、長いストロークでかけているかを確認しましょう。
チップラップ以外の9本が長さのバランスがそろっていて左右対称に削られていること。
親指が短くなってしまったり小指が長くなってしまわないようバランスに注意しましょう。
ファイルは前半でしか出来ません。
キューティクルクリーンが終わったあとに手を返して反対側からも見て形を確認しましょう!
キューティクルクリーンの仕上がり
プッシャー、ニッパーハンドリングともに工程審査で見られています。
プッシャーは小指で支えを取りながら安全な角度で使用されているか、ニッパーは刃先を指で支えられ安全な角度で開閉されているかを日頃から意識して動かしましょう。
肘が上がったりしないように気を付けて下さい。
きちんとプッシュアップがされておりルースキューティクルやささくれなどがキレイに処理されポケットが出来ていること。
指でキューティクルやサイドの皮膚を持ち上げて確認しましょう。
角質化したキューティクルが伸びやすいモデルさんの場合は1週間前までに仕込みでキレイに整えておきましょう。
ニッパーで処理をすると、がたついたりささくれてしまう方はニッパーのハンドリングを見直しましょう。
3級からずっと使用していたニッパーの刃がかけたり曲がってしまっていることがあります。
2級受験のタイミングでワンランク上の上質なニッパーに買い替えることをおすすめします。
2級のネイルケアはサロンワークで通用するハイレベルな技術が必要とされます。
プッシャーやニッパーを使ったケアのコツについては、以下の記事を参考にして下さい。
⇒ ネイル検定2級のネイルケアのコツ【プッシャー・ニッパー編】
チップラップの仕上がり
チップがサイズが合っていてまっすぐに正しく装着していること。
装着時に空気が入ったり曲がったりしないよう気を付けましょう。
チップの仕込みは可能ですので事前にモデルさんのイエローラインに合わせてコンタクトゾーンを削っておくと装着が楽です。
長さが5ミリ程度のラウンド、Cカーブが10%と規定通りになっていること。
手を返して反対側からも確認しましょう。
表面に凹凸やバブルがないこと。
ハイポイントの位置が真ん中に来ているかを左右の横から見て確認しましょう。
また、グルーなどがはみ出していないか、ストレスポイントやキューティクルエリアが引っかかりがないか確認しましょう。
アクティベーターで固めたときバブルが頻繁に立ってしまう人は、吹き付け方を見直すか、使っているレジンとアクティベーターの相性が悪い場合があります。
商品を変えるのも選択のひとつです。
表面がハイシャインになっているかを確認しましょう。
つやが出ていなかったり、キズが残っている状態だと減点になります。
当日使用するシャイナーは新品を使用するのがベストです。
チップラップのコツについては以下の記事で詳しく説明しています。
⇒ ネイル検定2級のチップラップのコツ
⇒ チップラップにフィラー・レジンどっちを使う?
カラーリングの仕上がり
キューティクルラインが丸くつながりそろっていて、表面に色むらやバブルが立っていないこと。スキンアップをしながら奥までしっかりと塗りましょう。
カラーリングは1度目はラインどりを重視し、2度目は色ムラとツヤを重視して塗ると良いです。
それぞれでポリッシュやハケを変えるのもテクニックの一つです。
特にラインどりがキレイになっていることが合格点につながりますので使用するポリッシュのハケや濃度を見直しましょう。
試験当日までに各ポリッシュの濃度調節をしておくと良いです。
2級のカラーリングの指定色は赤・ピンク系・ナチュラルスキンカラー・ホワイトパールの4色です。
特に難易度が高いと言われているナチュラルスキンカラーやパールホワイトの選び方や塗り方のコツについては、以下を参考にして下さい。
⇒ ナチュラルスキンカラーの選び方や塗り方のコツ
⇒ パールホワイトの選び方や塗り方のコツ
アートの仕上がり
爪の面積に対して3分の2以上、色数は最低でも3色以上使用しましょう。
ラメやラインストーンは使用可です。
ストーンはメインのアートより目立たない程度で使用しましょう。
ラメのアートポリッシュを使用する場合も「カラーポリッシュ」のラベルが必要になります。
未貼付にならないよう気を付けましょう。
時間配分
2級は「プロとしてお金をもらえるレベル」の技術が要求されます。
時間配分を上手く組み立ててキレイな仕上がりを目指しましょう。
ここでは時間配分と手順を流れに沿って紹介していきますので参考になれば幸いです。
前半
- 手指消毒~ポリッシュオフまで 約5分
- 両手ファイルまで 約10分
- 両手プッシュアップ、キューティクルクリーンまで 約20分
ファイル→キューティクルクリーム塗布後フィンガーボウルに浸すまでです。
1指1分以上かけないように注意しましょう。
ファイルは工程審査で見られています。
当て方や強さ、持ち方など注意しましょう。
ブラシダウンを忘れないようにしましょう。
プッシャーとニッパーの当て方は工程審査で見られています。
落ち着いて行いましょう。
また、ガーゼを引きずらないように気を付けて下さい。
まずは10本終わらせ時間が余ったら気になる所を直す時間配分にしましょう。
最後に両手を返して反対側からラウンドの形を確認して下さい。
後半
ここではチップラップのレジン硬化時間を利用して、カラーリングを同時並行で作る時間配分をご紹介します。
- 手指消毒、右手中指フリーエッジカット、プレパレーションまで 約3分
- チップ装着、先端カット、段差削り、シルク装着まで 約5分
- 左手油分除去 →右手シルクはみ出し削り、1度めのレジン塗布 約3分
- 左手ベースコート塗布 →右手2度目レジン塗布 約3分
- 左手カラーリング1度目塗布 →右手3度目レジン塗布 約5分
- 左手カラーリング2度目塗布 →右手チップラップ削り 約10分
- 右手ダストオフ・油分除去・ベースコート塗布 →左手ネイルアート 約10分
- 右手カラーリング1度目塗布 →左手カラーリング修正 約5分
- 右手カラーリング2度目塗布 →左手トップコート塗布 約5分
- 右手カラーリング修正・トップコート塗布、修正 約3分
- 全体の見直し 約3分
※メインの紅葉を書きます
線を書き足します
ラメラインとストーンをのせます
Total 55分
以上はあくまでも一例となります。
こちらで紹介している手順は右手と左手を同時進行していますが、もちろん先にチップラップを作ってから残りを一気に行って頂いても大丈夫です。
自分の得意技術は短く、苦手技術は長めに時間配分をしましょう。
注意したいのが、チップラップの指のフリーエッジカットです。
試験が始まる段階では10本がそろってなければいけません。
練習のときに間違えてカットしてしまわないよう注意して下さい。
減点対象と失格対象
ここでは、検定2級のありがちな減点・失格対象をご紹介します。
2級の前半試験がかなり短時間なので落としやすいよう一度塗りをしてしまうということが無いようにしましょう。
前半でファイルが仕上がれなかったといって後半で続きを行わないように気を付けて下さい。
時間内に全て終わらなかった場合です。「やめ」のアナウンスが入ったらすぐにモデルから手を離すようにしましょう。
2016年春期より2級の指定カラーが大幅に変更されています。自分の受験期の指定カラーを確認しましょう。事前塗布するカラーも間違えないように!その他、手指間違いなども失格です。
その他の減点・失格対象については検定要項を熟読下さい。
2級のモデル選び
3級と異なり、2級は作品の完成度の高さも要求されます。
2級のモデル選びのポイントをご紹介します。
フリーエッジが最低でも2~3ミリ伸ばせてラウンドが取れる長さの人
サイドストレートが取れないとラウンドとは異なった形になってしまいます。
お願いしているモデルさんのお仕事や生活環境を伺い、伸ばせる方がベストです。
折れたりかけたりしないように保護ベースコートなどを塗りメンテナンスをしてあげましょう。
チップラップの指や爪が極端に曲がったり下がったり反ったりしていない
生え癖のある方だとチップ装着がしずらかったり、アプリケーションをするときにハイポイントが作りづらくなります。
横から見たアーチを確認しましょう。
爪の大きさが極端に大きすぎたり小さすぎたりしない
大き過ぎると面積が大きいので全てにおいて時間がかかります。
小さいとバランスが取りずらくなります。
その他、皮膚疾患がないなどの条件は3級のモデル選びと同様になりますのでご参考下さい。
※モデル選びについて詳しく見る
2級の試験は、事前のハンドモデルさんへの仕込みが重要です。
仕込みのコツや方法については以下の記事を参考にしてください。
⇒ ネイル検定2級のハンドモデルの仕込み方
受験までの練習スケジュール
受験を決めたら当日までの練習スケジュールを組み立てることが大切です。
ここでは練習内容の一例をご紹介します。
3ヶ月前
・モデルさんを決めてファイルケアをしながらラウンドが取れるように伸ばし始めましょう。
モデルさんに保護ベースコートやキューティクルオイルなどを渡し毎日塗ってもらうようにレクチャーしてあげましょう。
・チップラップをまだ習っていない人はこのくらいの時期には習っているようにしましょう。
2ヶ月前
・ハンド以外に人の手でもチップラップの練習をしましょう。
・キューティクルクリーンをする際、角質の部分もニッパーで処理できるようになっておきましょう。
1ヶ月前
・本番に書くアートのデザインを最終決定しましょう。
・モデルさんと同じ大きさのチップをハンドに付けてチップラップのタイムトライアル練習をしましょう。
・モデルさんと本番同様の通し練習(模擬試験)をし、時間配分を組み立てましょう。
2週間
・最後の通し練習をしましょう。
・アートをチップにタイムトライアル練習しましょう。
1週間
・試験一週間前、最後のファイル、ケアをしましょう。
角質が多いモデルさんはこの段階でキレイに整えておくようにしましょう。
前日
・リペアが必要な場合はリペアをしましょう。
爪の表面をシャイナーで磨きポリッシュオフをしやすくします。
・シルクやチップのサイズ合わせと仕込みをしましょう。予備も忘れずに!
・事前カラーを塗布し、しっかりと乾かしましょう。
当日
・荷物など忘れ物がないように確認をし、会場に向かいましょう。当日の諸注意は3級と同じです。
2級に合格したら1級の受験へ
2級に合格するとネイルケア技術についてはプロレベルと認定されるのでサロンワークにおいても大きな自信につながることと思います。
また、2級以上を所持しているとジェル検定中級受験時に第一課題が免除になるメリットもあります。
2級に合格したら1級の受験資格が付与されます。
まずは2級合格を目指して頑張りましょう!!
道具選びも技術のうち!
ニッパーを良いものに買い替える、ポリッシュのハケを工夫する、レジンとアクティベーターの相性を検証するなど、道具選びにもこだわってみましょう。
1週間前のモデルコンディションと仕込みが合否を決める!
1週間前までに甘皮の状態やラウンドの形がキレイに仕込めていれば当日はそんなに時間はかかりません。早めにモデルを決めてケアをしましょう。
プロとしての技術かを客観視しよう
「自分が同じ技術をされてお金を払えるか」ということを意識して、仕上がりだけでなく所作も見られていることを意識しながら練習しましょう。
スクールや通信講座で2級合格を狙う
独学でもなんとか合格できる3級とは違い、2級になるとやはりプロの指導を受けなければ合格は難しいでしょう。
ネイル検定の試験対策として、スクールに通う以外にも、通信講座を利用する方法があります。
通信はスクールよりも学費が安く済みますし、自分の都合の良い時間に勉強できるというメリットも。
ネイル検定2級にも対応している講座を下記にてご紹介します。
気になる講座を一括で無料資料請求できるので、是非ご活用くださいね。

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