記事の詳細
【通信・スクール】ネイル検定1級の合格のコツと手順(流れ)

ネイルを学んでいる方すべてが憧れるネイル検定1級。
ネイルサロンへの就職においても1級取得者の方が、2級までの方よりも有利な条件で就職しているようです。
しかし「普段ジェルばかりやっていてアクリルに慣れていない」「時間内に全てが削り終わらない」という方が多く合格率も30%前半と難易度の高い資格となっています。
ここでは、現役ネイルスクール講師が1級の合格のコツをお伝えします。
目次
試験概要
1級はトップレベルのネイリストとして必要とされる総合的な技術及び知識となっています。
試験日
開催は4.10月の第2日曜に行われる事が多いです。
受験資格
申し込み時にネイル検定2級ディプロマに記載されている認定番号が必要となります。
受験料は¥11000です。
申し込み方法は他級と同様にインターネットか郵便振り込みです。
受験場所
2級同様、全国主要都市12か所です。
2級のように年4回開催ではないので受験者が集中し、新幹線や飛行機などを利用し受験する方も多くいらっしゃいます。
受験会場付近のホテルが混雑する場合もありますので、遠距離受験をされる方は早めに予約を取りましょう。
また飛行機を利用される場合、気圧の関係で容器が破損しアクリルリキッドが漏れてしまった等のトラブルがありますのでジップロック等に入れるなどして持ち込みましょう。
試験内容
2級のように前半後半は分かれておらず、検定では最長の150分間となります。
3~2級と同様にモデルの爪の状態やセッティングの衛生状態と、試験に使用するチップ(ハーフチップ、プレスオンチップ)の確認をします。
ネイルイクステンション
スタイリングはスクエアオフ、仕上がりは10ミリ程度、Cカーブは20~30%程度。
スカルプチュアネイル 左手5本
チップオーバーレイ 右手中指・人差し指
イクステンションの削り方のコツについては以下を参考にして下さい。
⇒ 1級イクステンション削り方のコツ
ミックスメディアアート
右手薬指に行う。スタイリングはスクエアオフ、プレスオンチップを使用する。
アートテーマは「紅葉」
筆記試験は3・2級と重複している範囲もあります。
公式問題集を最低3回解いておけば大丈夫でしょう。
採点基準と求められるレベルについて
1級の採点は2級と同様、各項目5点満点、全部で10項目あり50点満点中38点以上で合格です。
いかに3ではなく4をもらえるかが合格のポイントとなります。
1級に工程審査はありませんが、モデルの手の扱いやネイリストとしての手さばきも見られています。
スタイリング
中心から見て左右対称、サイドがストレートで角を落としたスクエアオフか、正面、側面から見て確認しましょう。
小指が長すぎたり親指が短すぎたりならないようにしましょう。
ハイポイントの位置
前すぎたり後ろすぎたり、高すぎたり低すぎたりしていないか、7本位置がそろっていることが大事です。横から見て確認しましょう。
フリーエッジの長さ、厚み、Cカーブが規定通りか。
7本すべてが同じ長さ、厚み、Cカーブになっているかを削りながら確認しましょう。
ありがちなのが、チップオーバーレイとスカルプチュアが合っていないケースです。
キューティクルラインのスムーズさ
根元がミクスチュアがはみ出して引っ掛かりがないか触って確認をしましょう。
キューティクルエリアを削る際は指でブロックをしながら削りましょう。
表面の仕上がり
凹凸がなくバブルなどがないか、ハイシャインになっているかを確認しましょう。
シャイナーは試験本番に新品を複数本使用しましょう。
チップの接着状態
チップオーバーレイのハーフチップに空気が入っていないか?
ミックスメディアアートのチップが他7本のイクステンションとカットスタイルが同じでなければなりません。
スカルプチュアネイルの仕上がり
スカルプチュアのコツについては以下の記事を参考にして下さい。
⇒ 1級スカルプチュアのコツや手順
※2017年春期より1級スカルプチュアに変更点があります。
⇒ 1級スカルプチュアの変更点と合格のコツ
チップオーバーレイの仕上がり
チップオーバーレイのコツやチップの選び方・装着方法については、以下の記事を参考にして下さい。
⇒ 1級チップオーバーレイのコツや手順
ミックスメディアアートの仕上がり
最低でも3~4色使用し、爪に対して3分の2以上アートが入るようにしましょう。
3Dアートを作成する時、チップスタンドは使用禁止です。
1級のイクステンションを合格水準にするためには「削らなくて良いアプリケーション」を目標にしましょう!
そのためには良い状態のミクスチュアで、正確に筆で伸ばして行くことが不可欠です。
ミクスチュアは毎日触るようにし、筆先のベストな感覚をつかんで下さい。
時間配分
時間配分を上手く組み立ててキレイな仕上がりを目指しましょう。
ここでは時間配分と手順を流れに沿って紹介していきますので参考になれば幸いです。
- 手指消毒、プレパレーション7本まで 約5分
- 右手チップ装着・長さカット・段差取り、左手 フォーム装着まで 約10分
- アプリケーション7本 約40分~50分
- 削り ウォッシャブルファイル180Gまで 約40分~50分
- 磨き スポンジバッファー~シャイナー、ダストオフまで 約20分
- チップのプレスオン、長さ揃え、ベースカラー塗布まで 約5分
- 3Dパーツ作成 (3Dパーツ乗せ → 3Dの部分トップコートまで 約20分)
- 全体の見直し
チップはフォルムがつながるように段差を削りましょう
チップ装着を先にしてから、それに合わせてフォームを装着すると形がそろいやすくなります。
フォームは指に対してまっすぐはめましょう。
フォームは先にはめておいても、アプリケーションをしながら装着してもどちらでも大丈夫です。
7本の形がそろうようにしましょう。
ここまでで60分経過していれば良いペースです!
削りの時間配分はウォッシャブルと磨きと2工程に分けて時間配分しましょう。
ダストオフをする際は、ブラシで払うだけでなくフィンガーバスのお水で洗う、もしくはウェットガーゼでクリーンを行いましょう。
2時間経過した段階でここまで来ているのが必須です!
チップは他のイクステンションと長さを合わせて削りましょう。
フラットアート
トップコート
先にカラーを塗布し乾かしながらパーツを作成していきます。
時間があまったら手を返してスタイリングを確認し、シャイナーの最後の面で時間の限り磨きましょう。
減点対象と失格対象
ここでは、検定1級のありがちな減点・失格対象をご紹介します。
試験内容にケア等がなくても必ずセッティングして下さい。
3・2級のネイルケアで使用するキューティクルクリームは1級では使用禁止用具です。
その他の減点・失格対象については検定要項を熟読下さい。
1級モデル選び
基本的には2級と似ていますが、爪により付けるイクステンションが異なります。
モデルさんの各指のクセを把握して練習しましょう。
指や爪が極端に曲がったり下がったり反ったりしていない
生えグセのある方だと、まっすぐにチップやフォーム装着がしずらくなります。
反り爪や下がり爪だとハイポイントの位置が崩れたり、サイドストレートが上がったり下がったりしてしまいます。
爪の大きさが極端に大きすぎたり小さすぎたりしない
大きすぎると面積が大きいのでアプリ、削りともに全てにおいて時間がかかります。
小さいとバランスが取りずらくなります。
手のきれいな人を探し続けてモデルジプシーにならないよう、早めに決めてその人のクセを技術で攻略した方が良い場合もあります。
また、1級はネイル検定の中で実技試験が最長の150分です。
事前審査や実技審査なども合わせるとモデルさんはトータルで3時間40分同じ体制で座っていることになります!
最初にお願いをする時に、長時間の練習時間や本番時間が耐えられるかをしっかりと説明しておくことが大切です。
退屈しておしゃべりしてしまう方、あまり頻繁にトイレに行きたくなってしまう方や、長時間座っている体力のない方や妊婦さんなどは控えましょう。
その他、皮膚疾患がないなどの条件は他級のモデル選びと同様になりますのでご参考下さい。
※モデル選びについて詳しく見る
受験までの練習スケジュール
受験を決めたら当日までの練習スケジュールを組み立てることが大切です。
ここでは練習内容の一例をご紹介します。
3ヶ月前
・モデルさんが決まったらネイルケアを行い、生えグセなどの確認をします。
・アクリルをまだ習っていない人はこのくらいの時期には習得済でいられるようにしましょう。
・スカルプチュアとチップーバーレイ、どちらかに偏らないようにまんべんなく練習をしましょう。
2ヶ月前
・ハンドでイクステンションの練習をしましょう。
まずは所定の形になるようアプリケーション練習、できるようになったら削りのアウトライン練習、その次は表面と磨きまで、段階を分けると良いです。
・人の手でもイクステンションの練習をしましょう。そうすることでフォームカットの練習、人の手での硬化時間の違いが分かります。
1ヶ月前
・本番のアートのデザインを最終決定しましょう。
・モデルさんと同じ大きさのチップをハンドに付けてイクステンションのみのタイムトライアル練習をしましょう。ハンドが両手分あると良いです。
・モデルさんと本番同様の通し練習(模擬試験)を行い150分集中する慣らしをします。時間配分を組み立てましょう。
・モデルさんで練習する際は、爪が傷まないようサンディングは行わず、終わったあとすぐにオフをしましょう。
2週間
・最後の通し練習をしましょう。
・アートをチップにタイムトライアル練習しましょう。
2~3日前
・仕込みのケアをこのタイミングで行います。
前日にケアをしすぎると当日ファイルをするときにささくれてしまう場合があります。
・チップやフォーム、プレスオンチップのサイズ合わせと仕込みをしましょう。
予備も忘れずに!
当日
・荷物など忘れ物がないように確認をし、会場に向かいましょう。
当日の諸注意は他級と同じです。
試験時間が長時間なので、受験生モデルともに水分を取りすぎないようにしましょう。
1級は春期と秋期実施ですが、気温の変化のしやすい時期なので、アクリルの硬化時間がいつもと違う場合があります。
そうなっても慌てないように、日ごろから色々な環境で練習をしましょう。
1級に求められる能力
「コンテストや検定試験会場には魔物が住んでいる。」
私たちネイリストの間では良く言われている言葉です。
1級ほど一番多く魔物が潜んでいるのではないでしょうか?
私自身も、当日雨が降っていて湿度が高くミクスチュアが思うように取れなかったり、プレスオンチップを装着する時、裏側の粘着面をダストが付いた手で触ってしまい、審査の時には剥がれかけていた事がありました。
どんなに練習をしていてもトラブルは絶対起こるものだと覚悟をし、いかにそのトラブルを時間内でリカバリーしていく力が身についているか?が1級には求められますし、ネイリストがお客様を施術する際にも必要な能力なのではないでしょうか。
合格率がたった30%台の1級試験に合格したら、ネイリストとしても人間としても大きな自信をもたらしてくれることと思います。
あなたの合格を心より祈っています。
練習は段階を分けて練習するべし。
受験生モデルともに150分集中するクセを付ける。
トラブルは起こるもの、防ぐことではなくリカバリーする力が大事!
スクールや通信講座で1級合格を狙う
ネイル検定1級合格に向けて活用したいのがスクールや通信講座です。
1級にも対応している通信講座がありますが、難易度の高い資格なので、できれば対面で直接指導してもらえるスクールの方がおすすめです。
1級対応の講座を下記にてご紹介します。
気になる講座を一括で無料資料請求できるので、是非ご活用くださいね。

通学・通信
検定対策

通信・通学
検定対策

通信・通学
検定対策